学校紹介

1.自然

ア 位置
 黒島は、八重山郡の主島である石垣島の南西18.5キロメートルの海上、
北緯24度14分、東経124度に位置する。

イ 面積
 島の周囲12.8キロメートル、面積13.7平方キロメートル、海抜13メート
ルのハート型の隆起珊瑚礁の島である。


2.産業・経済
 島の主産業は肉牛の牧畜で、島全体が放牧地である。せり市場は2ヶ月に
1回開催され、県内外から多数の畜産関係者が集まる。
近年は、牛肉の自由化、家畜従事者の高齢化等解決すべき課題もあるが、
徐々に若者の帰島が増え、明るさが展望できる。
水産業面では、島周辺に自生するアーサ(ヒトエグサ)、イーシ(ツノマタ)、
クイナ(オゴリノリ)が採取され、出荷されている。近年観光も盛んで仲本海岸
は観光客でにぎわっている。


3.ライフライン
 懸案とされていた電気・水道は、水道が昭和50年に敷設、西表島から海底
送水され、電気は昭和51年5月に海底ケーブルが敷設され、終日送電が可
能となり、生活は便利になった。また、平成17年度からADSL回線も接続でき
るようになったが、近年は携帯電話会社のアンテナも立ち、光ケーブル回線の設置も可能になりその役割を終えようとしている。


4.教育・文化
 小学校は明治26年6月の創立で、平成24年に120周年を迎えた伝統校である。
中学校は、昭和24年4月に新制中学校として創立され、平成11年に50周年事
業を行った。先達のご尽力のおかげで、すばらしい伝統と校風が築かれた、歴史
ある学校である。

本校は、一島一校の小・中学校併置校である。少人数で入学以来同一学級であ
るため、切磋琢磨し、個性を伸ばし、向上し合う刺激に乏しく、自主的・計画的に
学習する意欲に乏しい。へき地特有のマイナス面として、自主性・社会性の不足
等が教育課題となっている。
児童生徒の長所としては、明朗で快活、勤労精神に富んでいる。保護者や地域
の方々は、学校への愛着と学校教育への関心があり学校行事、環境美化作業
等に対し協力的である。そのような環境の中で、児童生徒は純朴に育っている。
また、伝統文化を尊重する態度も高く、民族芸能、各集落の行事は伝承され、児
童生徒の精神的発達に大きく寄与している。

黒島における伝統文化の発達は、八重山群島とほぼ一致しており、とりわけ民謡
は豊富である。
これらの伝統文化は、琉球王朝時代の人頭税や、寄人制度の重圧や生活苦から
生み出されたものである。
 民謡では「山崎のアブジェーマー」「黒島口説」、民話では「多良間モーサーの話」、
舞踊では東筋の「獅子の棒」、仲本の「ハディク舞」、保里の「タイラク」等が有名である。